接着剤とパテ

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日頃どんな接着剤やパテを使っているのかという質問を頂きましたので、私が使っているものを紹介します。
まず、接着剤やパテの役割ですが、接着剤は2つの素材をつなぐ事、パテは隙間を埋める事です。
接着剤の原理としては大きく分けて2つあり、1つは素材を溶かしてくっつけるもの、もう1つは接着剤の接着力でくっつけるものです。
前者のほうが接着力は強く、後者は接着剤の強度次第となります。
パテは接着剤に基材を足して濃度を濃くしたものとも言え、強度は元の接着剤や基材によって変わってきます。
前置きが長くなりましたが、上記の事を理解していると様々な種類の接着剤やパテを有効に使う事が出来ます。

接着剤

タミヤ プラスチックセメント

プラモデル用の接着剤です。
溶かして接着するタイプです。
接着する面に塗っておき、乾く前に貼り付けます。
多めに何度か塗り、張り合わせると、余った分や溶けた樹脂がはみ出てきますので乾燥後にこれを削る事で合わせ目消しを行えます。
中にプラモのランナー等を溶かしておき、粘度を上げる使い方もされています。
溶剤の揮発によって硬化しますので、あまり多く使うと硬化に時間がかかります(1週間以上かかる場合も)

タミヤ プラスチックセメント 流し込み用

プラモデル用の接着剤です。
溶かして接着するタイプです。
接着面を合わせておき合わせ目に塗ると、毛細管現象で接着剤が合わせ目の奥まで流れます。
組んだ状態で接着できるため、大きなパーツの接着に便利です。
溶解力が強いため、プラスチックの荒れた表面を整えるのにも使われます。

塩化メチレン

アクリル用接着剤として販売されている接着剤です。
「アクリダイン」や「アクリルサンデー」という商品名で発売されています。
溶かして接着するタイプです。
とてもさらさらした液体で、接着する材料を合わせておき、その合わせ目へ注射器で流し込んだり刷毛で塗ったりします。
各種樹脂の溶解力がとても強いため、アクリル以外にもABSやスチロール樹脂などの接着に用います。

WAVE 瞬間接着剤 ハイスピード

粘度の低い瞬間接着剤です。
瞬間接着剤は衝撃に弱いため、力のかからないパーツの接着に使われます。
エッチングパーツをプラモに取り付ける時に使用します。
また、固まると硬いため、プラモ表面の傷を埋めるパテとしても使用します。
ラジコン潜水艦で、水中に出ている配線部分の芯と皮膜の間の防水として使用しています。
自然硬化させた場合の白化がしにくいため、透明パーツの接着にも使えます。
硬化促進剤を使った場合、発泡する場合があります。

WAVE 瞬間接着剤 高強度タイプ

中粘度の瞬間接着剤です。
瞬間接着剤としては、比較的強度的にも強いため安心して使う事ができます。
ハンダ付け出来無い部分の金属パーツの接着に使用します。
エッチングパーツをプラモに取り付ける時に使用します。
また、固まった時の硬度がハイスピードタイプほど硬くないため、プラモ表面の傷を埋めるパテとしても使用します。
透明のまま硬化するため、透明パーツを作るのにも使用します。
パテとして使用する時は硬化促進剤が便利です。
自然硬化させた場合、接着剤のまわりが白化しやすいです。
後述の瞬間接着パテの粉と混ぜて使用すると、硬化後のヤスリがけがしやすいパテとして使いやすくなります。
ラジコン潜水艦のセミドライハルで空気の漏れている部分の防水に使用しています。

エポキシ接着剤

2種類の液体を混ぜる事で硬化が始まる接着剤です。
硬化時間別に数分から数時間まで数種類あります。
硬化時間が長いほど、強度が高くなります。
私が主に使っているのは30分のものです。
木箱を作るのに使用しています。
電子基板の防水としても使用しています。
ラジコン潜水艦で配線を外に出す部分の防水として使用しています。

セメダイン エポキシ接着剤 EP001

2液式のエポキシ接着剤ですが、硬化後はゴムのようになります。
接着力はそれほど強くありません。
後で剥がしやすいため、ラジコン潜水艦でアンテナ線を外に出す部分の防水として使用しています。

コニシ SU001

ゴム状の接着剤です。
硬化後もゴム状のためパッキンとして使用できます。
接着力が強くないため仮止めに使用しています。
また、鉛などの錘の接着にも使用しています。

パテ

タミヤ ラッカーパテ

プラモ表面の傷を埋めるのに、多用されるパテです。
溶剤の揮発により硬化するため、硬化後収縮します(痩せると言います)。
あまり多く使うと、内部まで硬化するのに非常に時間がかかるため、小さい傷を埋めるのにとどめておきます。
シンナーなどの溶剤でさらに薄めて(溶きパテ)筆で塗り、さらに細かい傷を埋めるのにも使用します。

WAVE ポリパテ もりもりくん

主剤に少量の硬化剤を混ぜて使用するパテです。
重めなので、ちょっとしたウェイト代わりに使用したりします。
深い傷を埋めるのに使用しますが、接着力があまり強くなく、ヤスリがけをしていて薄くなると割れやすいので注意が必要です。
独特の臭気があるため、換気の良い場所で使用します。

プラリペア

粉に液体を混ぜると固まるパテです。
樹脂の溶解力が強いため、強力な接着剤としても使用できます。
透明、黒、白(他カラー)の3種類があり、それぞれ特性が異なります。
透明:硬化後、硬くなりますが、脆いです。透明パーツの作成に使用しています。
黒:硬化後もやや弾力があります。セミドライハルやスタンチューブの固定に使用しています。
白:透明と黒の間くらいの固さです。大きなプラモデルの接着面の補強として使用しています。

アルテコ 瞬間接着パテ

粉に液体を混ぜると固まるパテです。
1分ほどで硬化するため、効果的に工作を進める事が出来ます。
硬化後はさくさくと削れるため、プラモ表面の傷埋めなどに使用しています。
付属の液体は、劣化すると硬化時間が長くなってきますが、その時は上記のWAVEの瞬間接着剤・高強度タイプが代用できます。
付属のスプーンは大きいので、タミヤの調色スティックのさじ1杯に液1滴の割合で混ぜるといい感じです。
大さじにしたり小さじに粉の分量を調整することで粘度の調整が出来ます。

バスコーク

シリコン系のパテです。
チューブより出して、6時間程で硬化します。
セミドライハルのパッキンを作るのに使用しています。

充填剤

マイクロバルーン

非常に細かい中空の粉末です。
各種接着剤やパテと混ぜて軽量化します。
プラリペアの粉とマイクロバルーンを1:1で混ぜた物は、硬化後浮力材として使用できます。

グラスフィラー

ガラス繊維の端切れです。
エポキシ接着剤と混ぜて強度を出すのに使用します。
プラリペアの粉をまぶして基材として使用する事もあります。

鉛粉

鉛の塊をヤスリで削った削りカスです。
ポリパテと混ぜて錘を作成したりします。

コメント

  1. yoshi より:

    雲山さん こんばんわ(^∀^)/
    接着剤ってこだわるとキリがないですよね~ 自分が使って使いやすい!!と感じた時はなんとも言えない幸福感を味わうのは私ダケ? 
    リストの中にエポキシパテが無いんですが雲山さんって使ってませんか?
    それとも使う用途が無いのでしょうか?

  2. 雲山 より:

    yoshiさん、こんばんは(^_^)/
    自分に合った接着剤を見つけた時は嬉しいですよね(^_^)
    瞬間接着剤は市販品から業務用まで色々と試してきましたけど、結局waveのものに落ち着きました。1袋に3本小分けされて入っているので、使わない分は冷蔵庫に保存しておけるから嬉しいです。
    エポキシパテは使っていませんねぇ。
    大きな造形はプラ板やABS板で組んでプラリペアかポリパテを盛れば済みますし。それに、粘土をこねるように混ぜるのが苦手で(^^;

  3. 海人党 より:

    雲山さん、こんにちは[E:happy01]
    うーん非常に参考になりますm(_ _)m
    アルテコの瞬間接着パテは使ったことが無いのですが評判良さそうなので今度購入してみます。

  4. ys より:

    接着剤のことたいへん、勉強になりました。
    以前、雑記帳のシーウルフ製作記で隔壁の接着で、EP-001とマイクロバルーンの話がでてきましたがマイクロバルーンとは、どんな接着剤か解らなかったですが、今、謎がとけました。どうもありがとうございました。

  5. 雲山 より:

    >海人党さん
    アルテコの瞬間接着パテはほんと便利ですよ(^_^)/
    本文に付け加えましたが、付属のスプーンの代わりにタミヤの調色スティックを使うとより便利です。
    お試しあれ♪
    >YSさん
    参考になったようでなによりです。
    ここに書いた以外にも色々な接着剤が販売されていますので、自分に合った接着剤を探してみるのも一興ですよ(^_^)